眼鏡堂書店

積み上げられた未読本の消化と、ホラー映画100本ノックを目指すブログ。不定期更新のゆるゆるです。

バトル・ロワイアル/高見広春

バトル・ロワイアル

バトル・ロワイアル

 

日本ホラー小説大賞の最終選考に残るも、選考委員からの毀誉褒貶にさらされ受賞を逃した作品。

ファシズム的な近未来の日本において、ある中学校の1クラスが丸ごと拉致され、最後の一人になるまで殺し合いを強いられるのだった、というストーリー。

本作はのちに深作欣二監督によって映画化され、これもまた自民党からの猛クレームを受けるなど、作品の完成度とともに非常に話題となりました。

 

というわけで、みんな大好き『バトル・ロワイアル 』です。

バトル・ロワイアル』なのですが、最初に言っておきたいことがあります。

「そういえば、随分と話題になった作品だけど、見たことないわ」っていう方は、この原作ではなく映画の方を鑑賞なさることをお勧めします。なにせアチラは天下の深作欣二の遺作。面白くないわけがありません。あれをじっくりと鑑賞した後、富沢ひとしのマンガ『BR2/ブリッツ・ロワイアル』を読めばいいのです。

BR2/ブリッツ・ロワイアル 1 (ヤングチャンピオンコミックス)

BR2/ブリッツ・ロワイアル 1 (ヤングチャンピオンコミックス)

 
BR2/ブリッツ・ロワイアル 2 (ヤングチャンピオンコミックス)

BR2/ブリッツ・ロワイアル 2 (ヤングチャンピオンコミックス)

 

 間違っても『バトル・ロワイアル2 鎮魂歌(レクイエム)』とかを見てはいけません。

バトル・ロワイアル? 鎮魂歌
 

 

んで。

原作となった小説ですが、まず言っておきたい。

本作を初めて読むという、眼鏡堂と同じような立ち位置にある方はぜひとも心していただきたい。

はっきり言ってこの小説、文章力の程度や内容などの点において『リアル鬼ごっこ』と大差ないゴミです。(断言)

これまた正直に白状すると、眼鏡堂は本作を読了するのを諦めました。

だってツマンネーし、なにより文章が下手すぎて読むのが耐えがたい苦痛になってしまったからです。

たしかに、ガキどもを一か所に集めて最後の一人になるまで殺し合いをさせる、というアイディアはクリエーターなら一度は考えるハズレなしの面白ネタ。それを中学生の1クラス全員にしたところは慧眼が光るのですが、それ以外の部分が実にいただけない。

金八先生を悪ノリしたキャラクターは、殺伐としたサバイバルの雰囲気を明らかに削ぐし、何より地の文章と登場人物の独白じみたものと作者の内面とが雑多に入り混じる文章はただ読みにくいだけでなく、非常に頭が悪く感じられ、金八ネタ以上に作品雰囲気の興を削ぎます。

政府によってこのゲームがどのように推進されてきたのか?という設定的なものも、正直後出しを重ねれば重ねるほどボロを出すようにしか感じられず、日本がファシズム国家にゆっくりと変貌していった様子を隣国(明らかに韓国を示唆)と対比して語る場面も、文芸部の頭の程度がさほどよろしくない高校生が一生懸命考えた程度の薄っぺらさしかなく、これだったら逆に何もわからずいきなりこの殺し合いの中に放り込まれて右往左往しているほうがなんぼかマシだと思いました。

あくまでも、素晴らしいのは深作欣二の映画版であって、決してこの原作ではないということだけは、アホの眼鏡堂でもはっきりと確信することができました。

 

そんなこんなであの当時さんざん騒いだ割には、今の視点で見るとさっぱり大したことのない作品だったわけですが、これが後続の作品に与えた影響は数知れず。

例えば、『ハンガーゲーム』は間違いなく本作から着想を得たはず。作者たちは「知ってるけど、見たり読んだりしていない」と言い張りますが、そんなわけはないだろうと。 

ハンガーゲーム (吹替版)

ハンガーゲーム (吹替版)

 

んでもって、ある種タイムリーな形でこの雑然とした本作をきちんと取捨選択して整理しなおした結果の産物が、平成ライダーシリーズの転換点でもある『仮面ライダー龍騎』。

仮面ライダー龍騎 Blu‐ray BOX 1 [Blu-ray]

仮面ライダー龍騎 Blu‐ray BOX 1 [Blu-ray]

 

 シリーズ中最多のライダー登場*1&そのライダー同士のバトルロイヤル。そのうえ正義も悪もなく、それぞれの欲するもののために戦うという非常に斬新な設定はのちのシリーズに引き継がれることになります。

主人公の城戸が訳も分からず戦いに巻き込まれ、味方と思った相手(特に北岡)に騙されたりするところなど、改めて鑑賞すると非常に深い味わいがあります。

 人数も多いのでそれぞれの変身ポーズには見ごたえがあり、CG技術が発展したことによる見栄えのする派手な必殺技も未だに根強い人気を誇ります。


全仮面ライダー龍騎変身とフィニッシャー

どのくらい根強い人気というと、17年の月日を経てスピンオフ作品が作られるという始末。番組終了にも関わらず作品が作られるのは龍騎のほかは東映の経営を立て直したともっぱらの噂の『仮面ライダー電王』だけです。


仮面ライダージオウ スピンオフ PART2『RIDER TIME 龍騎』特報

 

というわけで、いったい何を書いているのかさっぱりわからなくなってきたので、このへんで締めたいと思います。以上、『仮面ライダー龍騎』は面白いよ‼大特集でした。

*1:テレビシリーズでの12名に加え、劇場版とテレビスペシャルの3名の合計15名という破格の人数に驚天動地。その数年後、さらにダメ押しするかのように仮面ライダーディケイド仮面ライダー・アビスが登場し、合計16名のライダーが誕生しました。