眼鏡堂書店

積み上げられた未読本の消化と、ホラー映画100本ノックを目指すブログ。不定期更新のゆるゆるです。

ブタとおっちゃん/山地としてる

ブタとおっちゃん

ブタとおっちゃん

 

香川県で養豚業を営んでいた 上村さんことおっちゃんと飼われているブタたちとの日常を撮影した写真集。撮影者は、このおっちゃんと市役所職員としてかかわってきた山地としてる。プロではない撮影者による10年間の記録。

 

写真集だから、といってしまえばそれまでだけれど、文章や文字はほぼ皆無。最後に撮影者による文章が掲載されているけど、それが文章のすべて。

あとはただただブタとおっちゃんの写真が延々と並ぶ。

それにもかかわらず、一枚一枚の写真が文章以上に饒舌に物語るのです。

おっちゃんの表情もさることながら、なんといってもブタたちの生き生きとした表情。

そこからどれだけこのおっちゃんがブタたちに愛情を向けているのかが垣間見える。

食肉加工のための養豚業では効率性を重視する傾向にあるにもかかわらず、このおっちゃんがやっていることはそれとは真逆。ペットではなく、いずれ出荷されていくブタたちにそこまでの愛情を注ぐ必要があるのか?という疑問も出る。

そんな疑問へのの解決にも回答にもならないのはわかっている。

けれども、「これでいいじゃないか」と思う。「今はこれでいいじゃないか」と。

 

プロではない撮影者が作為なしで撮ったからこそなのか、とにかく被写体の魅力はみずみずしい。

おっちゃんはすでに養豚業を廃業し、ブタたちももういない。

でもこうして残された写真たちはずっとずっと残り続けるのだ。

とにかく、ブタとおっちゃんの表情がとにかくすばらしい。以上、おわり。

 

【追記】

写真が趣味の素人カメラマンというと、北海道テレビ視聴者代表の方北海道ローカルバラエティ『水曜どうでしょう』のカメラマン嬉野雅道さん(通称:うれしー)を思い出す今日この頃

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