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眼鏡堂書店

積み上げられた未読本の消化と、ホラー映画100本ノックを目指すブログ。不定期更新のゆるゆるです。

ド丼パ!/杏耶

 

ド丼パ!

ド丼パ!

 

眼鏡堂書店をご覧の皆様、眼鏡堂主人です。

今回取り上げるのは、楽ちん&簡単な丼料理を集めたコミックエッセイ『ド丼パ!』です。

 

グルメ漫画には大きく分けてふたつの流れがあります。

ひとつは、食べる側にフォーカスしたもの。

代表的な作品としては『孤独のグルメ』『めしばな刑事タチバナ』『ラーメン大好き小泉さん』など。

食べた料理に対してどう感じたか、という内面描写。その料理に関する広範な雑学などが取り上げられる傾向にあります。

もう一つが、作る側にフォーカスしたもの。

代表的な作品はなんといっても『クッキングパパ』。他には『きのう何食べた?』『花のズボラ飯』『OH!MYコンブ』『ミスター味っ子』『鉄鍋のジャン』。

その料理をどうやって作るのか、というのが一番の特徴ですが、一部作品の傾向として常識では理解しがたい調理法や、料理による世界征服、料理による対決・決闘に展開する場合があったり、なかったり。

 

それはさておき。

 

内容は、料理のレシピと作者の生活とが合わさったコミックエッセイ。

全27種類のレシピが紹介されているわけですが……。

この作者の他作品が非常にキュート&ガーリーな絵柄なので、メニューもきっとそういうゆるふわでカワイイ系のものがいっぱいダゾ♪とか思ったら大間違いです。

だって、丼ですよ丼。

しかも、全体的に色味が茶色。

ここに作者の「肉と米がありゃいいだよ!(逆ギレ)」という女子力とは程遠い謎のエネルギーが充満していて最高です。*1

正直、栄養のバランスとか、野菜をもっと食えとか、女子がこれでいいのかとかいうことを考えずにはいられません。

米&肉、炭水化物&炭水化物という組み合わせは確かに最強かもしれませんが、これだけ並ぶと若干どうかしていると思うのですが、皆様どうでしょうか?*2

 

若いうちはいいんだろうけど、ある一定の年齢を過ぎたら絶対に健康上の問題が出てきそう。……ま、そういう年齢層がターゲットの読者じゃないから問題ないんでしょうが。

 

小泉武夫先生は日本の丼文化について「日本人は世界一の早飯民族」という点から論じていたことがありましたが、*3この『ド丼パ!』で思うのは丼という料理がいかに手軽で素早くできて、すぐに食べ終わるのか、ということ。

主食と主菜を一つの器に盛りつけて、同時に味わう。

そこに多彩なバリエーションを見出すのは簡単ですが、どれだけ我々の日常生活が不必要にあわただしいのか、と思ってしまいます。

別に食事くらいゆっくり時間をかけて味わう余裕がほしいと思いました。

 

……それにしても、喰ってばっかいるな、この作者。

*1:作者はあまから肉団子丼を朝の4時からむさぼり喰らうという、男子の夢を打ち砕く天魔の所業を展開。

*2:さすがにお好み焼き丼はどうかと思わずにはいられない。

*3:小泉武夫著『不味い!』より