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積み上げられた未読本の消化と、ホラー映画100本ノックを目指すブログ。不定期更新のゆるゆるです。

ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う

ワールズ・エンド/酔っぱらいが世界を救う! [DVD]

ワールズ・エンド/酔っぱらいが世界を救う! [DVD]

 

最近仕事で少々行き詰っていたこともあって、景気づけに買う。

日本の景気を若干ではあるがブンまわしたので褒めてください。

   

”学生時代に成し遂げられなかった一晩に5人で12軒のハシゴ酒にリベンジする為、イギリス郊外の町「ニュートン・ヘイヴン」に舞い戻ってきたアラフォー男達。やがて、なんだか街の様子がおかしいことに気付くが、実は街の人々は”何者か”によって操られていた……。自由を取り戻す為、そして世界を救う為、12軒目のパブ「ワールズ・エンド(世界の終り)」を目指して、酔っぱらい達のどうしようもない戦いが始まる!”

というストーリー。

読んでわかる通り、完全無欠のコメディだ。

思い起こしてみると、本作の監督であるエドガー・ライトの作品はこれで全部見ていることになる。

 

というわけで『ワールズ・エンド』。

前作『スコット・ピルグリム』が、サイモン・ペッグニック・フロストが出演しなかったため興行成績がちょっとコケたんで、今回は仕切り直し。

 

で。

 

ショーン・オブ・ザ・デッド』がジョージ・ロメロのゾンビ映画に、『ホット・ファズ』がアメリカ製ポリスアクション映画に、『スコット・ピルグリム』が任天堂をはじめとしたTVゲームにオマージュを捧げる作品を撮ってきたエドガー・ライト監督。

今回は、ジョン・カーペンター監督*1の諸作品というスバラしく間口の狭いオマージュだ(笑)

ちなみに、カーペンター作品では『光る眼』と『遊星からの物体X』を見ていればだいたい大丈夫。間口は狭いが親切設計のオマージュなのが微笑ましい。

 

エドガー・ライト作品を全部見てきた身としては、今回最大の注目ポイントは何といってもニック・フロストサイモン・ペッグの逆転現象。

ショーン・オブ・ザ・デッド』から『ホット・ファズ』までの間に、”デキる男”サイモン・ペッグと”ダメ人間”ニック・フロストの差が縮まってきてたが、今回はついに逆転。『ワールズ・エンド』でのサイモン・ペッグのダメ人間っぷりはいっそ清々しい。もう完全無欠のダメ人間だ(笑)

 

たしかに面白い映画なんだけど、個人的に思うところがあったので、つらつら書いていこうと思う。

 

本作のキモになっているのが”学生時代の思い出”。

いきなりだが、高校や大学時代の思い出ってそんなに重要なのだろうか?

まあ、それは人それぞれなので何とも言えないけど、少なくとも自分にとっては重要度は完全無欠ゼロだ。

まあ、学校嫌いだったしねえ……。

20代ならまだしも、30代過ぎて学生時代のトラウマ含めた様々な思い出に固執する感情が正直理解できない。学生時代は学校が世界の全てなのかもしれないけど、いざ社会に出ればそんなのはたった数年間の出来事でしかない。

人生を絡め取られるほどのものじゃないはずだ。

その部分で醒めてしまって映画についていけなくなった。

 

ちなみに『桐島、部活やめるってよ』も、オイラにとっては「だからなに?」っていう感じで正直全く興味がわかない。

どんだけみんな、学園モノとか学生時代とか好きなんだ?ちょっと異様じゃね?


映画『桐島、部活やめるってよ』予告編 - YouTube

 

加えて、サイモン・ペッグの中での時間が高校時代で止まっているというのも、アラフォーというオイラに近い年代というのを考えると直視に堪えない。

そういえば、この映画もそういうオトナになり切れないオトナの映画だ。


映画『ヤング≒アダルト』予告編 - YouTube

 

幼時から決別して大人にならなければならない年代なのに……。

まあ、それを逆説的に見せているんだし、それが映画内のあるシカケになってるので、それはそれ、これはこれ。

それでもやっぱ引っかかるのは、彼らが口にする”自由”に責任が伴っていないこと。

オタク監督の悪い癖だと知ってはいるけど、ちょっと今のオイラの精神状態からすると到底受け入れがたい。

 

映画全体としては確実に超オモシロい映画なのは間違いないはずなのに、どうしてもノリきれない。

少し時間を置いてもう一度見ることにしよう。

面白いのは間違いないんだから。

 

あ、そうそう。

とにかくこの映画、見てると無性にビールが飲みたくなるぞ(笑)


映画『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』予告編 - YouTube

 

どうでもいいんだが、アルフォンソ・キュアロン*2は本作のどこをホメてんだ?(笑)

 

【追記】

ホット・ファズ』でも007俳優のティモシー・ダルトンが出演したが、今回は何とピアース・ブロスナンが出演。まさかとは思うが、次はダニエル・グレイグが出たりするんじゃないだろうな?!

*1:1948年ニューヨーク生まれ。代表作に『ハロウィン』『ニューヨーク1997』『遊星からの物体X』などがある。映画監督としては珍しく、自身の監督作の主題曲を自作することでも有名。

*2:1961年メキシコ生まれ。代表作に『ハリーポッターとアズガバンの囚人』『トゥモローワールド』。『ゼロ・グラビティ』ではアカデミー最多7部門を受賞し、アメリカ映画界の主要映画賞の監督賞を総なめにした。