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眼鏡堂書店

積み上げられた未読本の消化と、ホラー映画100本ノックを目指すブログ。不定期更新のゆるゆるです。

金子國義の世界/金子國義

読書【その他】

 

金子國義の世界 (コロナ・ブックス)

金子國義の世界 (コロナ・ブックス)

 

先日お亡くなりになった画家・金子国義さんを取り上げた本。

ご本人の作品とアトリエや自宅の写真、そしてエッセイが収められています。

 

金子先生といえば、個人的に新潮社の『不思議の国のアリス』の挿絵が思い浮かびます。(しかも翻訳は矢川澄子*1だ)各社でアリスは出版されてますが、金子&矢川の新潮社版でなきゃイヤ!!というくらいに大スキ。

金子先生の独特のディフォルメというかタッチが、主人公のアリスの女の子特有の背伸びした小生意気な感じがするから。なんか、他の出版社の挿絵だと不必要に女の子の部分を前面に押し出してるような気がして好きになれません。*2

 

そんな金子先生の作品もさることながら、圧巻なのは自宅とアトリエ。

まさに「ザ・芸術家」。もうため息しか出ません。

元々イイトコのお坊ちゃんで、勝手気ままにフラフラして趣味で絵をかいてた人が、澁澤龍彦に見初められて華々しく時代の先頭を走る、っていうシンデレラストーリーも、このアトリエの写真を観れば納得。

やっぱ、世に出るべくして出た人だ。

 

 

文化や芸術が軽視されるのは今に始まったことじゃないけど、最近の流行は”安さ”や”お手軽さ”そんな世の中なので、金子先生のこれでもかと言わんばかりの豪華さ豪奢さは心にしみます。このくらいの重さがないと、観賞してて気持ちがよくないです。アガりません。

 

で。

 

文章よりも写真が多いので、何も考えないで時々ペラペラとページをめくる本。

ご本人の人柄も面白いし。


【金子國義の両極】ロングインタビュー (オデッサの階段) - YouTube

*1:翻訳家、作家、詩人。ポール・ギャリコアナイス・ニンの翻訳で知られ、仏文学者で作家の澁澤龍彦と結婚する。

*2:特に、集英社文庫のカバーはガッカリ極まりない。なんでもかんでも萌え化すればいいってもんじゃない。

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