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積み上げられた未読本の消化と、ホラー映画100本ノックを目指すブログ。不定期更新のゆるゆるです。

エレクション 黒社会

エレクション~黒社会~ [DVD]

エレクション~黒社会~ [DVD]

 

鬼才ジョニー・トー監督による”エレクション2部作”の前半戦。

香港最大の暴力団内部での会長選挙を巡り、頭脳派のロクと狂犬のディーとが激しくしのぎを削り合うノワール大作。

 

数あるジョニー・トー監督の作品で、恐らく一、二を争う傑作がコレ。

でも、後半戦にあたる『エレクション2 死の報復』も合わせて見ないと、実はトータルとしての評価にならないという。それはそれで結構メンドくさいなあ……。

とはいえ、作品自体は非常に高い完成度&緊張感。

ジョニー・トー版『ゴッドファーザー』というか『グッドフェローズ』というか、そんな感じ。

邦画だと『アウトレイジ』&『アウトレイジ・ビヨンド』が近いかと。

『ザ・ミッション/非情の掟』や『エグザイル/絆』などに代表される、男同士の絆を描き続けてきたトー監督の作風から一辺、このエレクション2部作で描かれるのは熾烈な権力闘争。友情?絆?何それ美味しいの?みたいな感じ。

あわせて、それらの作品での登場人物同士の関係性が結構熱い感じなのに対して、こっちは非常にドライ。

まあ、敵か味方かも分からない状況だし、当然といえば当然。でも、このドライさが余計に権力闘争の殺伐さを表していて、どんどん作品の中に引き込まれていきます。

出演している俳優陣も、サイモン・ヤム、ラム・カートン、ラム・シュ、ニック・チョンとジョニー・トー作品の常連組ばかり。他に、レオン・カーファイやルイス・クーも参戦し、非常にイイ顔のイケメンが勢ぞろいです♥

ちなみに女性はほとんど出てきませんのであしからず。

 

エレクション=選挙、というタイトル通り、幹部による新会長の選任がこの映画の大きなコンセプト。普通の映画監督なら、この選挙戦を時間いっぱいに描くのでしょうが、そこはジョニー・トー。実際、選挙戦はあまり描かれず、むしろ選挙結果からの権力掌握が大半。結果に不服のディーによる工作からの混乱。そこに介入してくる警察。そしてその混乱を乗り越え、真の意味で、ロクが権力を掌握するまでの過程が、ドライかつ濃密に描かれます。

早い段階で、ロクもディーも警察に拘束されてしまうので、指揮系統が混乱する中での、幹部の証となる竜頭棍の争奪戦。敵味方が複雑に入り乱れる群像劇は圧巻。

そして、あのおそるべきラストシーンになだれ込むわけで……。

 

個人的には、恋愛映画や文芸映画でしっとりとした二枚目を演じてきた演技派のレオン・カーフェイが完全に狂犬ヤクザなのが、ものすごく似合っていてとても新鮮。

あとは、後半の『エレクション2 死の報復』のキーパーソンとなるルイス・クーのクールさもステキ♪

 

とにかくなにより男しか出てきません。この映画。

渋いイケメン(たぶん)が勢ぞろいですよ、皆さん!!

ウハウハです。