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眼鏡堂書店

積み上げられた未読本の消化と、ホラー映画100本ノックを目指すブログ。不定期更新のゆるゆるです。

闇のバイブル/聖少女の詩

映画【ホラー】

 

闇のバイブル/聖少女の詩 <HDリマスター版> [DVD]

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突然ですが、皆さんはゴスロリ(※ゴシック・ロリータ)が好きですか?

眼鏡堂は大好きです!!(力説)

というわけで、今回取り上げるのはチェコスロバキアゴスロリホラー映画『闇のバイブル/聖少女の詩』デス♡

 

ゴスロリとホラーは相性がいい、というのは周知の事実ですが、実はそういう作品を見るのは初めてだったりするという……。

いや。

その昔、『エコール』という映画を何を血迷ったのか定価で購入した黒歴史が眼鏡堂にはあったりしますが、そこには触れないでください。

ちなみに『エコール』はゴスロリ、というよりロリータ推しがハンパなく*1、小さな娘さんをお持ちの方がみたら、この薄気味悪さというか生理的嫌悪感が控えめに言ってもトリ肌モノの作品です。*2さあ、あなたも早速この映画を見て眼鏡堂と同じ地獄を味わえイヤーな気分になりましょう。

エコール [DVD]

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 予告篇がコチラ。コレの時点ですでにだいぶキモい。

www.youtube.com

 ええと。

キモ映画『エコール』の話はこれくらいに。

 

最初にも書いたことですが、この『闇のバイブル/聖少女の詩』はチェコスロバキア映画です。ちなみに、チェコスロバキアは92年にチェコ共和国スロバキア共和国に分離独立したためなくなった国です。

本作が作られた70年当時はいわゆる東側の国で、バリバリの共産主義国家でした。

加えて、当時チェコスロバキアが属していたソ連では非常に前衛色が強い芸術映画が多数つくられており、この『闇のバイブル/聖少女の詩』も非常に強い影響下にあります。

その結果として、ハリウッドをはじめとした西側諸国の映画論法とは全く違った、独特の個性を持つ、一種のカルト映画のような雰囲気なのが本作。

 

遅れましたが、ストーリーをざっと紹介すると……、

13歳の少女ヴァレリエは両親がいなく、厳格な祖母に育てられた。ある日、彼女は村にやって来た旅一座に不気味な怪物を見る。それ以来、奇妙な悪夢にうなされる。農夫が公然とセックスをし、少女達は森の中で川遊びをし、少年は磔にされ戒めを受けた。ヴァレリエは不思議な光景を次々と目撃しながら迷宮の世界を彷徨っていく。

ってな具合。

ちなみに、このストーリーが実はすごくクセモノ。

とにかく作品自体の前衛性が非常に強いので、ストーリーはあまり重要でないような印象が。この前衛的な画面の異様さはまるで寺山修司の映画のよう。

www.youtube.com

とにかく画面全体が幻想的で、前衛的で、そして超がつくほど耽美。

さらに、芝居は大仰だし、宗教的な臭いもすごく強い。

たしかに、これは好き嫌いが極端に別れそう。

 

基本的に、吸血鬼モノを下敷きに、不思議の国のアリスオズの魔法使いをからめつつ、少女の性の目覚めを寓話的に描いた作品。

寺山修司×アレハンドロ・ホドロフスキーを徹底的に耽美で味付けした感じなので、万人にオススメできるかというと、かなりの疑問が生まれます。

 

と、書いておいてナンですが、なんといってもこの映画の見どころは主人公のヴァレリエちゃん♥

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カワイイのに加えて、イノセントなあやうさ全開で、観てるこっちはハラハラもの。

お年頃の娘のいるご両親の気苦労が分かる気がします。

あと、彼女が着てる服がまたシンプルなのにカワイイです♥

 

良くも悪くも、配給会社はこの映画のゴスロリな部分や耽美な少女趣味を前面に押しだそうと、『闇のバイブル/聖少女の詩』という邦題を付けたのですが、原作小説のタイトルは『少女ヴァレリエと不思議な一週間』。

どっちかというと、暗黒の不思議の国のアリス的なところが本質みたいですね。

少女ヴァレリエと不思議な一週間

少女ヴァレリエと不思議な一週間

 

 

ひっさしぶりの耽美全開な映画だったので、満腹感がハンパないというか、ゲップが出そうなくらいに凝りに凝った映画。そのくせたった70分しかない。

「短いから気楽に観れる」とかどっかに書いてあった気がしますけど、ものすごく濃密なんですが。この映画。ちっとも気楽じゃないよ!!

……いや、すごく楽しかったですけどね♪

*1:もはやロリコンの域を通り越した完全に小児性愛ないろんな意味でアウトな作品。監督はルシール・アザリロヴィックという女性で、カンヌ映画祭で大問題を巻き起こした『アレックス』の監督、ギャスパー・ノエの奥さん。夫婦そろって狂気の淵にいるというか、筋金入りのド変態というか……。

*2:いたいけな幼女たちへのカメラワークのねっとり具合がとにかくキモい。あと、性への目覚めを表現する演出の直球具合がさらに輪をかけてキモい。