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眼鏡堂書店

積み上げられた未読本の消化と、ホラー映画100本ノックを目指すブログ。不定期更新のゆるゆるです。

アンブロークン 不屈の男

映画【ドラマ】

 

 アンジェリーナ・ジョリーがメガホンをとった日本の一部の人間にとっては問題作。

ストーリーは、1936年のベルリンオリンピックに出場し、第二次世界大戦中に日本の捕虜となった米軍パイロット、ルイス・ザンペリーニの生涯を描いた物語。

 

内容云々するまえに、公開前に起きた顛末から列記していきます。

なぜなら、本作を語るうえで、少なくともこの日本ではそれが不可欠なものだからです。

 

ことの発端は、週刊文春が本作を反日映画としてネガティブキャンペーンを張ったこと。それに追従する形で読売系メディアや右翼論者がこぞって同調。

一時は公開中止というところまで追いつめられました。

でも、その時点で本作を見ていた人はゼロ。

なぜなら、撮影の真っ最中だったからです。

彼らの論評としては「日本人が捕虜を殺して食う場面がある。事実に反した描き方は反日である!」らしいのですが、これも奇妙な話で監督であるアンジー自身は、その点について「原作には表記があるけど、それは私が表現したい個所ではないので削除した」と明言しています。実際問題として、そんな場面は一切ありません。

その後も、事実無根の一方的な圧力で公開中止寸前まで追い込まれましたが、捨てる神あれば拾う神ありとはまさにこのこと。当初からすれば非常に小規模ではあるものの、公開までこぎつけました。

 

本作にかかわることで、非常に頭にくるのが、見もしないで「反日である!」と決めつけた挙句、実際に公開されても見ないで批判している人間のなんと多いことか。

文句があるならまずは見ろよ!

 

んでもって。

 

じゃあ、実際見てみた『アングロークン』はどうか?

結論から言うと、普通にいい映画でした。

反日映画、というレッテル張りをされて保守系メディアから非難されたわけですが、特にそういう場面があるわけでもないという。

 

同じような路線の作品としては、戦争映画だったら『戦場のメリークリスマス』『戦場にかける橋』『ショーシャンクの空に』。それ以外のジャンルだと『パピヨン』『カッコーの巣の上で』。

特に『戦場のメリークリスマス』の影響はかなり強いような気が。本作で渡辺睦裕を演じるMIYAVIの雰囲気は、どう見ても『戦メリ』の坂本龍一にしか見えません。

んで、捕虜収容所の所長である渡辺がザンペリーニに対しておこなう理不尽な行動は、まるで『カッコーの巣の上で』の婦長。閉鎖された空間での権力の横暴の具合が、人間の本質的な醜さ、な感じがしてちょっと気分が暗くなります。

 

実際の歴史のヒトコマを元にした映画なので、何があったのか、ということは承知済み。

なので最初からテーマは”憎悪の連鎖を断ち切るためには、汝の敵を愛せ”。

それ以上でもなく、それ以下でもない作品なわけですが、正直、ラストが超駆け足で、「え?あっさりしすぎじゃね?」。

長野オリンピックでの聖火リレー。ここで聖火ランナーとして走るザンペリーニの姿が一番の感涙シーンなんだけど、そこがあっさりしすぎてるし、渡辺はどうなったんだ?という疑問への答えは字幕だけ。これもちょっとなあ……。

見終わった後だと、前半の漂流シーンが長すぎる気も。

期待してた(?)捕虜虐待シーンが超あっさり風味。正直、もっとねちっこいのを期待してたので、拍子抜け。まあ、そこがウリの映画じゃないんだけどねえ。

 

たぶん、結構な部分がカットされているっぽいので、長尺版か完全版が見たいなあと思いました。アンジー監督、結構やるじゃん。

 

公開前に散々ネガキャンを張ったくせに、いざ公開されるや一斉に沈黙した連中は正座して100回見るように。

週刊文春と桜チャンネル、お前らのことだからな(怒)

 

【追記】

『戦メリ』の坂本教授と、本作のMIYAVIを比べてみた。

 

↓↓坂本龍一↓↓

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↓↓MIYAVI↓↓

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ほとんどコスプレの領域(笑)
一緒じゃねーか(笑)