眼鏡堂書店

積み上げられた未読本の消化と、ホラー映画100本ノックを目指すブログ。不定期更新のゆるゆるです。

2018年のベスト&ワースト

今年も残すところあと数日となったわけで、恒例のベスト&ワー(以下略)

 

というわけで、まずは今年の総括から。

一昨年、去年と思うように本が読めず、映画が見れずだったのが、今年は環境が変わったせいか結構まとまった分量に♪

読書に関しては読書会に参加するようになったことが大きいかも。あと、映画についても劇場に足を運んで観たものもあり、この状態が来年も続けばいいと思ったところ。

 

【映画】ベスト『シェイプ・オブ・ウォーター

 新作旧作の隔てなく、その年に眼鏡堂が見た映画の中からのベスト、ということで、いろいろ考えた結果、ベストは『シェイプ・オブ・ウォーター』に。

別にオスカーを獲ったから、というわけではなく、単純にイイ映画だと思いました。「映画館で観たい!」と思って実際に映画館に見に行った映画って、いつ以来だろ?

次点として『セデックバレ』『ガス人間第1号』などがありますが、役者の演技やストーリーライン、ギレルモ・デルトロ監督の気合の入り方などを総合的に加味して、本作を今年のベストに挙げようと思います。ちなみに、DVDはゲット済み。そのうえノベライズと製作ノートも購入するなど、デルトロ監督にだいぶお布施した模様。

 

【映画】ワースト『アウトレイジ最終章』

アウトレイジ 最終章 [DVD]

アウトレイジ 最終章 [DVD]

 

 『エコエコアザラク2』『半分、青い』『まんぷく』という安定のワースト候補に加え、個人的にがっくりきた『文豪ストレイドッグス デッドアップル』などいくつかあった中、度を越して愕然とさせられたという意味で『アウトレイジ最終章』をワーストに。前2作が構成といい役者の演技や面構えといい、非常にスリリングな娯楽作になっていたのに対して、本作ときたら全く中身がないといっても過言ではないという。見終わった後「で、結局何だったの?」というくらいに、話が前にも後ろにも進んでおらず、無理やり急いで作った3作目という印象。そのうえ西田敏行塩見三省という物語の中心を担う役者が満身創痍状態。天下の北野武とはいえ、ちょっとこれはいかがなものかと。

 

【書籍】ベスト『妻と私』江藤淳

妻と私

妻と私

 

例年になく本を読んでいたせいか、印象に残る作品が多かった。まあ、パイが多ければ自然とそうなるわな。再読しようという印象に残った作品としては広瀬正『マイナス・ゼロ』、竹本健治匣の中の失楽』。他にも金子光晴『ねむれ巴里』中井英夫『虚無への供物』『とらんぷ譚4部作』、ディーン・カナーゼス『ウルトラマラソンマン』など。そんな中にあって、再読してみていろいろ考えさせられたという意味で本作『妻と私』をベストに。夫人と死別し、自らを”形骸”と評して自死した江藤の死の衝撃も今ではすっかり忘却の彼方。なので、本書を読みながら夫婦の在り方とはなにか?互いに支え合うこととは何か?という答えのない問いについて考えさせられる一方、本書が刊行され、江藤が死を選ぶまでの年譜を作りながら夫人の死から自身の死までのさほど長くない年月の中で江藤淳という人物の胸中に去来していたものは何だろうか?とも考えた次第。読後感はよくないけれども、深く考えさせられたという意味で本作を今年のベストに。

 

【書籍】ワースト『お縫い子テルミー』栗田有起

お縫い子テルミー (集英社文庫)

お縫い子テルミー (集英社文庫)

 

 今年のワーストは本作と、その存在が蛇足にすぎるという意味で山田正紀の『桜花忍法帖』のデッドヒート。その熾烈な最下位争いから一転、一気に加速してぶっちぎった本作を文句なしでワーストに。一番の理由として、女性の自立について「パートナーに依存して運命をゆだねればよく、裁縫と家事ができれば女性に学問なんて義務教育レベルでも必要ない」などという内容のことが、皮肉や逆説的意味合いではなく、主人公の胸中として発信されるのはいかがなものか?しかも女性作家の筆で。

20代で読んだときはそういう部分は全く感じなかったけど、今こうして再読するに至ってそういう認識なり主張が生活というものをナメきっているとしか思えず、だいぶイライラしました。あと、こういう”ありそうな感じのお仕事小説”の常として、「この商売、絶対にうまくいかねえな」という現実からの乖離具合もイライラを増長させることに。ただ読書メーターでは非常な高評価を得ており、やはり世の中には多種多様な意見が存在すべきである、という認識を改めて深めたところです。ただ、本作に収録されている短編『ABARE・DAICO』は割とよかった印象。

 

 

【総評】

なかなか充実した1年で、落ち着いた時間が作れるだけでこうも読書や映画鑑賞への向き合い方が変わるのかと思ったところ。来年もまた同じように良い本、良い映画に出会えるといいな、と思いつつ、また、できるだけ幅広くいろんなジャンルに手を出してみようとも思ったところでした。

 

で。

 

まだ年も明けていないわけですが、眼鏡堂の中ではすでに2019年のベスト映画が決定済み。それは何かって?

そんなもん、『クリード 炎の宿敵』に決まってんだろ!!

www.youtube.com

 

というわけで、本当にこの『クリード 炎の宿敵』がベストになるのかこうご期待。

それでは皆様、良いお年をノシ