眼鏡堂書店

積み上げられた未読本の消化と、ホラー映画100本ノックを目指すブログ。不定期更新のゆるゆるです。

2019年のベスト&ワースト

今年も残すところあと数日となったわけで、恒例のベスト&ワー(以下略)

という毎年恒例(なのか?)のベスト&ワーストをご紹介していこうと思います。
その前に、今年2019年の総括から。


一箱古本市ビブリオバトル、読書会、と非常に読書づいていた一年だった気が。実際77冊も読んでるし。まあ、読書家あるあるとして、もっと読めたんじゃないかという気がしないでもない。
それとは対照的に、映画に関してはまったく映画館に足が向かず、かといってDVDを見まくったわけでもなく、正直、映画への情熱がだいぶ下火になっている次第。映画秘宝への興味もなくなり、町山さんへの敬意もゼロになり、果たして眼鏡堂の映画熱はどうなってしまうのか?という一抹の不安を感ずる一年でした。

 

ってなわけで、早速ベスト&ワーストへ。

 

【映画】ベスト

 

特になし

 

 

総括にも書いたように、映画館で観た映画はゼロ。そのうえDVDでぐっと来た映画も特になく、話題作の『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』も当初は見に行こうと思っていたものの、映画秘宝&町山さんへの興味が皆無になったことによって足が遠くなり、かといって『アナと雪の女王2』は興味がわかず、『スターウォーズ』はそもそも関心が薄く、結果的に見たいとおもう作品がゼロ、というありさま。

コンスタントに見て、爆笑していたのは『水曜どうでしょう 対決列島~甘いもの国盗り物語~』だけど、これは映画じゃないしなあ……。

ダーククリスタル』や『続・空飛ぶギロチン 戦慄のダブルギロチン』も印象深かったけれど、疲れてた時に見たので結末を全く覚えておらず、そもそもどういうストーリーだったかもアヤシイ状態。

以上、今年一年の映画に関するグチのコーナーでした。

 

【映画】ワースト 『~エル ELLE~』


【町山智浩の映画時評】欧米で大論争の映画~エル ELLE~

映画秘宝町山智浩、ライムスター宇多丸、NHKラジオ『すっぴん』内の『高橋ヨシキのシネマストリップ』など、各所でお祭り騒ぎだったにも拘わらず、眼鏡堂はこの祭りに全く共感できないどころか、”ただただ壊滅的に自己中心的&自己の欲望にだけに忠実な登場人物たちが、全く交差することのない主張をただただ声高にぶつけ合うだけの作品”としか思えず、最初から最後までただただ苦痛。バーホーベン作品の熱心なファンではないとはいえ、彼の前作『フェイク』はそのトリッキーな成り立ちも含めて非常に興味深く見ただけに、あまりの散らかりように頭を抱えたところでした。
なお、予告編を貼ろうと思いましたが、はてなの貼り付け機能では検索されず、かといってYoutubeからアドレスをコピペするのもめんどいということで、町山さんの解説でも聞いとけばいいじゃない(投げやり)

 

【書籍】ベスト 『慶応三年生まれ七人の旋毛曲り漱石・外骨・熊楠・露伴・子規・紅葉・緑雨とその時代』/坪内祐三

慶応三年生まれ七人の旋毛曲り―漱石・外骨・熊楠・露伴・子規・紅葉・緑雨とその時代

慶応三年生まれ七人の旋毛曲り―漱石・外骨・熊楠・露伴・子規・紅葉・緑雨とその時代

  • 作者:坪内 祐三
  • 出版社/メーカー: マガジンハウス
  • 発売日: 2001/03
  • メディア: ハードカバー
 

慶応三年に生まれた七人を軸に、明治から大正期までの文学や学問、世相を俯瞰した評伝。まあ、これが面白いのなんの。『坂の上の雲』も群像劇だったけれど、本作は小説ではないにも関わらず、まるで大河小説のように様々な人間模様が交錯する。

この七者七様の人生模様や苦悩、七転八倒のドタバタ、意外な人間関係のつながりなどが見えてくる様は一種の推理小説のようですらある。

事実、本作において、慶応三年12月31日生まれと称する斎藤緑雨の誕生日はその日ではない、と推理した坪内祐三先生のリアル名探偵ぶりに、はたとひざを打った次第。

さまざまな著作を引用し、記述の中から真実と正確さを引き出す、という意味では礒崎純一さんの『龍彦親王航海記』も興味深かったけれど、こちらは正確性と整合性を重視するあまりとにかくなかなか面白くならない。
他には次点として津原泰水の『ヒッキーヒッキーシェイク』、ディーン・カーナゼスの『ウルトラマラソン・マン』、佐藤友哉の『1000の小説とバックベアード』があるけれど、ベストに関しては本書ということで。


【書籍】ワースト 『エル ELLE』/フィリップ・ジャン

エル ELLE (ハヤカワ文庫NV)

エル ELLE (ハヤカワ文庫NV)

 

 映画でワーストだったエルがここでも王座を獲得し、眼鏡堂書店史上初の二冠制覇となりました。おめでとう(やけっぱち)

「ひどいのは映画であって、原作は面白いのかもしれない」と思ったものの、いざ読んでみるとまあヒドい。サスペンスがやりたいのかブラックコメディがやりたいのか、まあその両方なんだろうけれど、いずれにせよ物語の筋道がどんどん横滑りしていく上に、どこまでも自己中心的な登場人物が相手の反応などお構いなしに主張し続けるというただただうるさいだけの短所は変わらないどころか、むしろ文章であることによってさらにブースト。そのうえ、翻訳者が悪いのか、せめて章立てしてくれれば場面が変わったことも理解できようものを、そういった工夫が全くない(せめて場面が転換したなら、一行開けてもバチは当たらんだろう)ため、驚くほど読みにくく、何度も何度もページを行ったり来たり。

感想を一言でいうと「ツマンネ」。本作と最後までしのぎを削ったのは、中野信子の『メタル脳 天才は残酷な音楽を好む』。中野氏はこの本の中で「メタリカは、徒党をくむことを歌ったりしない。そのへんのポップスみたいに、君と僕はいつも一緒だよ、などということは歌わない!(意訳)」と鼻息荒く書いていたけれど、メタリカの代表曲である「バッテリー」は「お前と俺たちは仲間だぜ!」っていう歌だった気がする。

浅薄なメタル知識を振りかざし、それが立ち行かなくなると脳科学用語を持ち出してきて煙に巻くという心底雑な作りがワースト候補となりました。

でもまあ、それを凌駕するくらいこの『エル』はつまんなかったなあ…。

 

【総評】

昨年は何を書いていたのかな?と見返したところ、

まだ年も明けていないわけですが、眼鏡堂の中ではすでに2019年のベスト映画が決定済み。それは何かって?

そんなもん、『クリード 炎の宿敵』に決まってんだろ!!

というわけで、本当にこの『クリード 炎の宿敵』がベストになるのかこうご期待。

それでは皆様、良いお年をノシ

 などと書いてあったわけですが、

見てません。

正直、映画欲が右肩下がりの現在、来年はどうなるものやら。

それでは皆様、良いお年をノシ